はじめまして。
1年間で350日以上、1日2回パスタを食べることも珍しくない無類のパスタ好きエネルゲってるライターのパスタ仙人こと藤本と申します。
おうちのパスタを驚くレベルに変えるヘタうまパスタ部という部活をやっています。
どうぞよろしくお願いします。
突然ですが「今日の夕食はパスタにしよう」と思ったらどうしますか?
クリーム系にしようかな?トマト系にしようかな?それともオイル系にしょうかな?どうしようかな、と考えると思います。
それが決まったら次は
- チンするだけの冷凍パスタから選ぶ
- 麺を茹でて和えるだけのソースをレトルトから選ぶ
- 瓶詰のソースから選ぶ
という人が多いと思います。
ズラリと並んだパスタソースの棚を見ながら、盛り付けを想像したり、トッピングや付け合わせは何にしようかな?と考えたり、今日はどの味の気分かなぁ?と悩んだことがありますよね?
そう、みんなソースに関してはちゃんと選ぶんです。
一方で、パスタの麺に関してはどうでしょうか?
麺が並べられたの棚の前で「どの麺にしよう?どれがソースに合うだろうか?」と悩んだことはありますか?
ないと思います。
家にある麺を使うか、なければ、いつもの麺を買いますよね?
ですが、ちょっと待ってください!
パスタという料理は麺とソースでできています。なので普通に考えて、パスタの美味しさの半分は麺で決まっているハズです。お弁当やお寿司だってご飯(シャリ)が決め手ですよね?
なのに、パスタに関してはソース選びやソース作りは、あれこれ試しますが、麺を選ぶことや麺の茹で方については、ちゃんと考えている人は少ないです。
ですが、それも無理はありません。そもそも、近所のスーパーにはヘタすると数種類の麺だけしかありませんからね。ソースの方は決めかねるほどの種類が並んでいるのに。
そこで、この記事では、普段はあまり日の当たらない
「麺」
に光をあて、おうちのパスタをより美味しく作る方法を書きました。
ぜひ、最後まで読んで、唸るほど美味しいおうちパスタを作ってみてください。
1、最低限の材料で作ったのに料理好きの妻が唸った衝撃のパスタとは?
僕がパスタ好きなことは冒頭で書きましたが、つい1年前までは食べる専門でした。
妻に「今日は何食べたい?」と聞かれると、ほぼ100%の確率で「パスタ」と答えていました。そうして、僕は少なくとも週5回はパスタを食べ、妻は少なくとも週5回はパスタを作るという生活を続けていました。
妻は研究熱心で試行錯誤を繰り返し、毎回「今日のは何点?」と僕に採点を求めてきました。自分が作った時だけじゃなく、お店で食べても点数を聞かれました。
僕の採点結果は、妻のパスタも、お店のパスタも、80点台がほとんどでしたが、80点台前半の時には妻に「なんでそんなに低いの?」ってよく聞かれました。自信作だったからなのでしょう。
この頃の僕のパスタ料理の印象は「大好きだけど何かが足りない、もう一品(ハンバーグとか)欲しくなる料理」というものでした。
ところが、それを覆したのが、ある方のペペロンチーノのレシピ動画でした。
その動画を見ていると、使う材料も少なく調理の技術も要らなさそうだったので「僕でも簡単に作れそうだ」と感じました。それに、大好きなペペロンチーノだったこともあり、今までは食べるばかりだったのに初めて自分で作ってみようという気になったのです。
初心者の僕(妻によると、結婚して以来たった一度だけ焼きそばを作ったことがあるらしい)にとっては、いかに簡単なレシピとは言え、ニンニクを炒めることや、麺の茹でる加減すらも難しく感じました。
1回目、2回目は、ニンニクが焦げたり、茹で過ぎの麺になったりとミスが重なり、とても披露はできませんでしたが、3回目のトライでなんとか許せるレベルのペペロンチーノを作ることができたので妻にも食べてもらいました。
期待と不安を感じながら「どう?」とたずねると
「どうやって作ったの?」という言葉が返ってきました。
どうやって、って?麺を茹で、、、ニンニク切って、、、炒めて、、、唐辛子を、、、と戸惑う僕に、
妻は「味つけに何を入れたの?」と聞きなおしました。
僕:「塩」
妻:「塩だけ⁉」
僕:「麺を茹でる時に塩を入れた」
妻:「ソースには?」
僕:「何にも入れてない」
妻:「だしの素とかも?」
僕:「入れてない」
妻:「それでこの味にできるんや(驚)」
妻の驚きのポイントは「塩だけ」という点だったようですが、一方の僕は「これは、今までとは違う!」と感じていました。麺とソースの一体感があり存在感の大きいペペロンチーノだったからです。
このとき、僕がパスタ(特にペペロンチーノ)に対して抱いていた「大好きだけど何かが足りない、もう一品(ハンバーグとか)欲しくなる料理」という印象が覆りました。
今までのペペロンチーノといったい何が違うんだろう?
このレシピのどこにそのポイントがあるんだろう?
とてもシンプルなレシピだけに答えはすぐにわかりました。
麺の塩加減と太さです。
動画でも「麺にしっかり塩味をつける」と強調されていましたし、ペペロンチーノに太い麺を使うのは僕にとってエポックメイキングなことだったからです。
2、麺の塩加減と太さに着目すればパスタは格段に美味しく作れる
ここまでで、僕の経験をもとに麺の大切さをお伝えしてきました。
ここでは、具体的に「どうすれば美味しいパスタが作れるのか」をお話します。
2-1、茹でた麺をそのまま食べて美味しいと感じる分量の塩を入れよう
パスタでいちばん大事なのは麺の塩加減です。
はっきり言って、おうちのパスタは茹でる時の塩が少なすぎます。
パスタ袋やレシピには「お湯に対して1%の塩を入れましょう」と書いていますが、それでは少なすぎてパスタの味が引き締まりません。
もちろん、美味しいと感じる塩加減は人によって違いますが、1.5%くらいは入れた方が美味しいと感じる人が多いです。茹でた麺に何もかけずに、あるいは、オリーブオイルだけをかけて食べたときに、美味しいと感じる量の塩を入れて茹でることが、美味しいパスタを作るためにいちばん大事なポイントです。
これさえやれば、すでに美味しい麺になっていますから、少々残念なソースでも美味しく食べられますし、美味しいソースなら超美味しいパスタになります。
実際にパスタを作る時は、そのまま食べても美味しい塩加減を基準に、ソースに含まれる塩分をふまえて、麺を茹でる時の塩の量を調整すればOKです。
たとえば僕の場合、ソースに塩を含まないペペロンチーノの場合は塩分濃度1.6%で茹でますが、ペコリーノチーズに塩が多く含まれる濃厚なカチョエペペなら0.5%で茹でるといった感じで調整しています。
2-2 2.0mm以上の麺を使って一皿だけで満たされるパスタにしよう
スーパーで「ふつうの太さ」と表示されているパスタは1.6mmなので、おうちでもその太さの麺をよく使うと思いますが、
細すぎです。
- 細め 1.8mm
- ふつう 2.0mm
- 太め 2.2mm
このくらいの感覚でいるほうが美味しいパスタがつくれます。必ずしも、太い方が美味しいと断言はできませんが、軽いソースのペペロンチーノにも1.8mmがぴったり合います。
僕の場合は、ペペロンチーノ系は1.8mmから2.4mmまで幅広く使いますし、トマトやチーズ系だと2.0mmから2.4mmを使います。なので、冷製パスタやサラダ以外で1.6mm以下を使うことはほとんどありません。
太めの麺を使うと「その一皿だけで満たされるパスタ」になります。
麺が太くなることでソースがよく絡んで深みのある味になり、さらに太さでボリュームが出ることで満足感が段違いになるからです。
太い麺は買えるお店が少ないのが難点ですが、騙されたと思って、2.0mm以上の麺を試してみてください。
先日、酒のやまやのパスタ棚でこんな表記を見つけました。
- イタリアの普通の太さ 1.8~2.0mm
- 日本の普通の太さ 1.4~1.6mm
と書かれていました。
「おおっー」と声が出そうになったのは言うまでもありません。
これはまさに、「太い麺のほうが美味しい」という根拠となるものですね。
もしかしたら、日本人は騙されていたのかも知れません。
塩加減のほうは「麺が単独で美味しくなる」のでイマイチのソースでも美味しいパスタに変わりますが、太い麺は「麺とソースの関係が強まる」のでソースが美味しいことが前提になります。
3、おうちのパスタがワンランクアップする2.0mm以上のおすすめパスタを2つ紹介します
太い麺?よさそうだ!
試してみよう!
と思っていただけたと思います。
で、どのパスタがいいの?と思っているあなたに、
ズバリ!おすすめのパスタを紹介したいと思います。
一押しは、
マンチーニ 2.2mmです。
このパスタは、もちもち感と風味が強く、この麺を使うだけでひと味違うパスタになります。愛用しているシェフも多く、このパスタの虜になる人も少なくありません。
難点は値段が高いこと、リアル店舗では入手が難しいことです。(1.8mmは酒のやまやで見つけましたが 2.2mmはありませんでした)
Amazon | マンチーニ スパゲッティ 2.2mm 1kg
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もう少し買いやすいのは、
ディ・マルティーノ ヴェルミチェッリ 2.1mm
食感はマンチーニと似ていますがモチモチ感と風味が少し弱い感じ。酒のやまやをはじめ輸入食品を取り扱っている店なら高い確率で出会えますし、値段も安いので普段使いしやすいです。
これらの麺を試せば、今まで経験したことのないパスタの世界が広がることでしょう。
4、シンプルなのに奥が深いパスタにハマり部活をはじめました
ついこの間まで食べる専門だった僕がやっている、ヘタうまパスタ部では、
「おうちパスタにサプライズを」
をコンセプトに掲げ、驚くレベルのパスタを目指すべく、麺だけじゃなく、食材のカットの大きさ、火の入れ方など、さまざまな試行錯誤をしています。
最初は、ペペロンチーノから始まったパスタへの興味でしたが、その後、カルボナーラ、アマトリチャーナ、カチョエペペ、ポヴェレッロ、プッタネスカ、ノルマ風スパゲッティなど、たくさんのパスタに挑戦してきました。
そして、僕なりにサプライズ級のおうちパスタのレシピを作ることができたので、もしよければ部活に入っていただき、そのレシピをチェックしてもらえたらと思います。
5、まとめ
僕が自分でパスタを作るきっかけになったペペロンチーノとの出会い、そして、妻を唸らせたそのペペロンチーノがどのようなものだったのか?について触れ、そのポイントを示しました。
そして、今回の記事のメインである麺のポイントについて、
「茹でる時の塩加減」
「太い麺に変えること」
をお伝えしました。
また、2.0mm以上のおすすめのパスタも2つ紹介させて頂きました。ぜひ、お試しください。
パスタ料理は初心者でも少しの練習で作れますし、使う食材は長期保存ができるものが多く、必要な調味料も限られるので、あらゆる面で無駄のない素晴らしい料理だと思います。
まずは塩加減から、ぜひ、始めてみてください。
そして、よければENERGEIAに作った「へたうまパスタ部」に入部してください。
ENERGIEAヘタうまパスタ部長 藤本満