オンライン部活プラットフォーム「ENERGEIA」へアクセスしてみる

歯の業界の意外な真実を深掘り!エネルゲイアしている歯医者さん『シン・デンタルケア部』の前岡さんに「患者さんのための理想と現実」を熱く語ってもらった!

エネルゲってる?ライターの服部です。

今回はエネルゲイアで『シン・デンタルケア部』の部長として活動されている、前岡歯科医院の前岡さんにインタビューさせて頂きました。

前岡さんの画像
経営されてる医院前岡歯科医院
運営中のオウンドメディアDentalhacker
ENERGEIA内での部活シン・デンタルケア部

僕が、前岡さんのオウンドメディアを拝見したときに

「もっと早く前岡さんに出会っていれば、あんなに虫歯に苦しむ事はなかっただろうなぁ。。。」

と思ったことでインタビューさせて頂くことになりました。

僕自身が学生時代にかなり虫歯に苦しんでいて、

虫歯ができる→歯医者で削る→また違う歯が虫歯になる

という負の連鎖にはまっていました。

このサイクルを数ヶ月おきに繰り返していたので、まさに虫歯の洪水状態です。

当時は歯に関する正しい知識を知らなかったがために、

「ちゃんと歯磨きをしているのに、どうしてこんなに虫歯ができるんだろうか。。。」

「このペースで虫歯ができたら、将来歯が無くなってしまうのでは?」

「虫歯ができやすい体質だから、諦めるしかないのか。」

と、増え続ける虫歯に対して、なす術がない状態だったんですね。

ただ、こういう悩みは、ちゃんとした歯の知識さえあれば、全て簡単に解決できてしまいます。

なので、前岡さんのオウンドメディアや『シン・デンタルケア部』が、より多くの人に広まることで、過去の僕のように虫歯で苦しむ人を少しでも減らせるのではないかと思っています。

今回のインタビュー前編では、

  • 前岡さんが歯科医師を目指したきっかけ
  • そもそもなぜ、歯医者さんにとって都合の悪い情報までオープンにしているのか
  • 現状の歯科業界が抱えている問題点

などを話して頂きました。

いま現在虫歯に悩んでいる方はもちろんのこと、一生自分の歯でご飯を食べて行きたい方には、是非読んで頂きたい内容になっています。

ご覧ください。

もくじ

1、歯科医師を目指すきっかけは、仕事にエネルゲっていたお父さんの姿

服部

元々自分が中学高校で、虫歯を何回も繰り返す状態ですごい悩んでいた過去がありまして、

それで今回前岡さんの部活とオウンドメディアを偶然エネルゲイアで発見させて頂いて、

前岡

あ、そうだったんですね

服部

はい、その流れでインタビューさせて頂きたいなと思って、

今回お願いさせて頂きました。改めてよろしくお願いします

前岡

よろしくお願いします。

服部

まずはじめに、歯医者をやられたきっかけと、

オウンドメディアでの発信を始められたきっかけを、お聞きできたらと思います。

前岡

僕が歯医者を目指したきっかけはですね、特になくてですね、実は。

服部

そうだったんですね!

前岡

なんかよくある、すごいお医者さんに助けてもらったみたいなエピソードがあるとそれっぽいんですけど。

服部

確かにそうですね笑

前岡

父親が歯医者だったからというのもあると思いますが、歯で困ることなんてなかったんですよね。

それに中学・高校と何かやりたいことがある訳でもありませんでした。

ただ、父親が仕事に熱意を持って取り組んでいる雰囲気は感じていたんですよね。

夕食を家族一緒に食べてからすぐに仕事に戻ったりしていて、まさにエネルゲイアしている感じでした。

服部

なるほど、お父さんはそんなに仕事に夢中になっていたんですね。

前岡

本当に没頭というか、充実した仕事をしている職人ってイメージがすごくあったんです。

そんな父の姿を見ていたので

「特にやりたい事がないんだから、親父がこれだけ情熱を持って取り組んでいる歯科医師っていう仕事に就いてみるのも一つかな~」

って思い始めたのが最初のきっかけです。

服部

じゃあ、本当にお父さんの背中を見て、自然と歯科医を目指されたんですね。

2、歯の正しい知識がインターネット上になかったからオウンドメディアをはじめた

前岡

もう一つの質問の”オウンドメディアを始めたきっかけ”なんですが、これは自分が診させてもらった患者さんの発言ですね。

「ネットで調べて来ました!」

と言って、ことごとく間違った知識を身につけていたんです。

それを聞いて、

「一つも合ってないな・・・。逆にどこで調べたらそんな知識になるのかな?」

みたいな感想を持ったのが始まりですね。

服部

あ~、そうだったんですね!

前岡

そもそも歯医者が正しい情報を提供できていないっていう問題もあるんですが、

実際僕もネットで調べてみたら、歯医者じゃない人が書いた記事ばかりが上位表示されていたんですよね。

歯ブラシとかの大手メーカーが雇ったライターの人とか、

ちょっと読めば歯科医療従事者じゃないって分かるような執筆者しかいなかったので、

「そりゃネットで検索したら間違った知識ばかり身に付くよな・・・」

と思ったんです。

服部

ネットに載っている情報が、あまりにもお粗末だったのが、

最初のきっかけとしては大きかったんですね。

前岡

現場で治療をしている人間は、なかなか仕事以外の時間をかけて、

ブログの記事を書いたり出来ないっていう背景が元々あると思うんですけど、

最後に責任を取るプロが、誰も情報提供してないのはよろしくないなって思う部分が大きかったですね。

服部

オウンドメディアの中には

「これって歯医者さんの経営的に都合の悪い話なんじゃないか?」

という記事もあったのですが、周りの歯医者さんからの反発みたいなものはありませんでしたか?

前岡

それで言うと、実際に調べているのは患者さんで、

あんまり歯科医師が「虫歯 予防法」とかで検索しないっていうのが大きいですね。

そもそも他の歯医者に知られてないっていう感じです。

服部

他の歯医者さんはやっていること自体をあまり知らないっていう、、、

前岡

そういう感じですね笑

あとは、僕が普段一緒に勉強させて頂いている先生方は、

“根本的な原因が取り除けていないなら、治療の意味がない”

っていう考えが常識になっているのも大きいですね。

なので、周囲の先生方からは

「すごく良い記事書いてるね!」

と言われて、応援されることが多いくらいです。

服部

それはすごい良い循環ですよね。

前岡

逆にオウンドメディアを始めたばかりの時期にディスられていたら、

速攻で消していたかも知れないですけど。笑

思いの外、否定的な同業者はいないかも知れませんね。

服部

基本的に前岡さんの周りの歯医者さんは、

根本的な原因にアプローチする事を常に大事にされている感じなんですか?

前岡

僕が所属する勉強会に集まるような先生方だけですね。

実際、そういう考えを持っている先生は本当に一握りだと思います。

服部

歯科業界全体で見たらごく一部なんですね。

前岡

そうですね、全体の10%も行かないんじゃないかなって感覚があります。

服部

ほとんどの歯医者さんは、表面的な部分にアプローチされる方が多いっていう印象なんでしょうか?

前岡

ええっとですね、そこも結構難しい所なんですよね。

3、根本的な原因解決を大事にしている先生の医療ほど世の中に広まらない

前岡

歯医者のキャリアの積み方みたいなのがあるんですけど、

大体の場合は国家試験を取って研修医が終わったら、

あとは自由に好きな所に就職できるんですね。

服部

そうなんですね。

前岡

で、多くの歯科医師を募集している一般の歯科医院は患者さんも大勢来ている所でもあるんですよ。

“たくさんの患者さんがいる”ということは、一人当たりの治療時間を短くせざるを得ないんですね。

そして次から次に患者さんのニーズ(主訴)を改善していかないと、医院が回らなくなってしまいます。

なので、そもそも原因が云々だとか言っている時間がないんです。

服部

そこに時間を割いている暇がないっていう感じなんですね。

前岡

そうですね。

もちろん、”そういう傾向になりやすい”というだけで全部の医院がそうとは限りませんが、

「たくさんの患者さんを効率よく回していく」

というコンセプトの元で、多くの勤務医やスタッフがいるというイメージですね。

服部

なるほど。

前岡

なので駆け出しの時期に”とにかく手を動かす”という医院に就職すると、

「あ、歯医者ってこういうものなんだ!」

っているイメージが出来上がるんです。

で、その環境で何年も仕事をしていくと、それが当たり前になっていきます。

そしていずれ独立して院長の立場になった時に、

雇った先生方に同じような考え方を教えていくという構図になるわけです。

一方で、”根本的な原因解決を大事にしている先生”は、拘った治療をしているケースが多いですね。

目の前の患者さん一人一人に時間をかけて、

院長自らがそれまでの経験をフルに使って対応することを大切にしているので、

「勤務医に仕事を振りながら手広くやろう」

っていう発想になりにくい部分があります。

だから、結果的にその考え方が多くの先生に広まらないんです。

服部

それはすごい歯痒い感じですね。

前岡

現在の医療制度だと”治療行為をしてナンボ”という仕組みなので、致し方ない部分が大きいんですけどね。

なので、根本的な原因除去をやろうという先生が偉くて、

そうじゃない先生はヤブ医者みたいな、そういう話ではないんです。

結局、歯科医師になって数年間の間にどんな先生に出会ったかで、

その先生の価値観や、医療倫理もほぼ決まっちゃう部分が大きいですね。

服部

なるほど、先生個人というよりかは、構造的な問題が大きいんですね。

前岡

僕はたまたま研修医が終わるぐらいの時に父親が亡くなっちゃったんで、


すぐ実家に戻って父がやった患者さんの口の中を見る機会があったんですよね。

父もものすごく拘った治療をしている人間だったので、

実際に患者さんの口の中を見ると

「あ、こんな風にやんなくちゃいけないんだ」

とか、

「こんなレベルの治療が普通なんだ」

っていうのを、見させてもらったんですよね。

服部

そうだったんですね。

前岡

多分、僕も多くの勤務医が在籍しているような医院に1年目から勤めていたら、

今の考え方なんて一切持ってなかったと思いますし、

「せっかく頑張って勉強して歯医者になったんだから、

ガッツリ稼いでフェラーリ乗り回してやるぜ!」

みたいな感じだったんじゃないかなと。笑

4、よい治療を志すとどう考えても自分の給料が常にマイナスになる時期があった

服部

前岡さんが、お父さんの医院を継がれたときに元々いたスタッフの方にやめて頂く形になったっていうのを、

オウンドメディアの方で見させて頂いたんですけど、その時はかなりの葛藤がありましたか?

前岡

そうですね。今までで一番「歯医者を辞めたい」と思った時期ですかね。

まだ歯科医師2年目の時に、父親がやった治療を患者さんのお口の中を通して見たんです。

そこで、

すごい!こんな治療を自分もしてみたい!

って衝撃を受けたんです。

ただ、同時に経営のド素人でも

「これは儲からない治療だな・・・」

感じたんですよね。

なので、衛生士さんの人件費を捻出するなら、雑な治療で数をこなさないといけなくなってしまいますし、

患者数って意味でも広告費をかけて集患しないと閉院まっしぐらだって状況で。

服部

そうだったんですね。。。

前岡

かと言って患者さんがドーンと押し寄せても、2年目でバンバン回せるほど手も動かないですし、

父親と同じレベルの丁寧な治療をしようと思ったら普通の2倍、3倍くらいの時間をかけないと無理だったんですよね。

そして、僕らの仕事は患者さんの口の中に一生残るので、

自分がやった治療にはずっと責任を取り続けるくらいの覚悟がないと患者さんに失礼だと思うんです。

そんな意味でも、先ずは収益よりも自分が納得できるような仕事をやることを優先したかったんです。

で、当時の医院の収益平均と経費の平均を計算すると、

どれだけ考えても院長(僕)の給料が常にマイナスっていうよく分からない状態になってですね、

本当に申し訳なさしかなかったんですが、

「衛生士さん2人の人件費は背負い切れないな・・・」

という結論になったんです。

服部

確かに赤字経営では、現実的に無理がありますよね。

前岡

そうですね。

それはもう精神的には持たないなって思ったんですよね。 

服部

本当に断腸の思いで、やめて頂く感じになったんですね。

前岡

はい。そうなんですよね。

5、「治療を受けさせないようにする」ことが医療の理想像

服部

今、歯医者さんって、町をちょっと歩けばすごい数があるなっていう印象を受けるんですけど、

今後この歯科業界がどうなって行くのか、前岡さんの中で理想像みたいなものがありましたら、お聞きしてみたいです。

前岡

歯を治療すること自体、コンビニで買い物をするくらい気軽な感じになっている気がするんですよね。

ただ、僕らはコンビニエンスを提供していてはダメで、

医療者としてのプライドというか、治療に対する信念や拘りが必要な気がするんです。

実際、芯が通った治療をやっていないとこれからどんどん淘汰されていくと思います。

歯科の世界でも、デジタル化の波が来ているというのも大きな理由の一つですが。

服部

なるほど、これからは’’拘り’’がより重要になるんですね。

前岡

医療は仕事の特性上、デジタル化の波は遅いと思うんですけど、

それでも将来的には「診断して薬を出すだけならAIで十分」という時代が来るはずです。

それは歯科でも同じで、

”虫歯を削って詰める”

とか

”歯石を取る”

みたいな治療が、AIとロボットに置き換わるのも時間の問題だと思います。

実際、人間が医療倫理とビジネスの狭間で治療を行うよりもクオリティは上がる気がするんです。

AIなら

「もうちょっと雑にやってもバレないよな・・・」

とか

「もっと短時間でやった方が儲かるよな・・・」

みたいな人間特有の雑念が入らないですから。

服部

確かに、そっちの方が患者さんのメリットも大きいですよね。

前岡

将来的にはAIが膨大な情報を元に治療法を機械的に選んでいくという時代が来ると思うんですよね。

で、そうなって来た時に大事になってくるのが、

「目の前の患者さんが何故、今のお口の中の状態になっているのか?」

という原因の部分です。

結局、病気は

”本人が自分の体の管理を怠る(管理の仕方を知らない)”

という部分が大きな原因になるんですが、

AIからすればそんな人間特有の不摂生って理解できないと思うんですよね。

「なんで歯周病になるって分かっているのに歯磨かないの?」by AI

みたいな。

そういう人間にしか分からない部分を理解して、

「なるほど。どうしても仕事で疲れていると面倒になっちゃいますよね。

じゃあ、いきなり全部の歯を綺麗に磨こうとしなくて良いので、

”今日は奥歯だけは丁寧に磨く”

みたいなところから小さく始めてみるのはどうですか?」

って提案できるのが人間だと思うんですよね。

誰だってぐうの音も出ないような正論を押し付けられても、行動出来ないですし。

服部

AIが得意な部分はAIに任せて、人間にしか理解できない曖昧な部分を、人の手でフォローしていく感じですね。

前岡

あとは本当に究極的な目標っていいますか、

理想的な歯科医師の在り方みたいなものがあるとすれば、

それは一切治療を受けなくてもいい人を増やして行く事だと思います。

本来は治療を受けさせないようにするのが、医療の在り方だと思うんですよね。

特に歯科の場合は、病気になって歯を削られてからじゃ遅いんですよ。

治療をする歯医者の倫理観によって治療結果なんて大きく変わってしまいますし、

そもそも人工物を口の中にぶち込まれるわけですから。

ただ、健康な人に健康の大切さを伝えるのが一番難しいんですよね。

五体満足で健康な人に”歩ける大切さとか有り難さ”を伝えても響かないじゃないですか。

服部

確かに、「失って初めて健康の大切さに気づく」みたいなケースが多いですよね。

前岡

そうですね。

「事故で片腕を失いました」

みたいな状況になって初めて、本当の意味で手がちゃんと2本あって動くことの幸せを理解できるみたいに、

失ってからようやく気づけることって世の中多い気がするんですよね。

その最たる例が「健康」なのかなと。

服部

そうですね、自分がまさにそれを実感した身でもあります。

前岡

自分が痛みを伴って体験してるからこそ、

大事なんだなって思うところがあると思うんです。

だからそこが、医療の難しいところでもあるかなと思うんですよ。

6、前岡さんインタビュー前編まとめ

今回のインタビュー前編では、前岡さんに以下のような内容を語って頂きました。

  • 前岡さんがブログを始めたのは、ネットに載っている情報があまりにもお粗末だったのがきっかけ
  • 「患者さんがなぜ虫歯になってしまったのか?」まで考える歯医者はとても少ない
  • 前岡さんは亡き父と同じような治療を実現するため、元々いた衛生士さんを断腸の思いで解雇している
  • 前岡さんが考える理想の歯医者は、一切治療を受けなくても良い人を増やしていく事
  • 健康な人に、健康の重要性を分かってもらうのは難しい

お話の内容もさることながら「こんなに熱い歯医者さんがいるんだ!」ということに感動しっぱなしでした。

インタビューのはじめに、

「歯科医師を目指す特別なきっかけは特になかった」

と仰っていたのですが、お父さんのエネルゲっていた仕事ぶりに影響を受けたということで、エネルゲイアというのは伝播していくんですね!

インタビュー後半では、1人ひとりが自分の歯を守っていくための具体的な方法をお伝えして行きます。

  • 今まで、あんまり真剣に歯の事は考えてこなかった
  • 既に虫歯の治療を受けているけど、今後どうすればいい?
  • これ以上虫歯や歯周病で苦しみたくない

という方は、是非一度目を通してみてください。

エネルゲってる?ライター 服部

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
もくじ